発達障害の子供は、感覚や発達に偏りがあることが多く、そのアンバランスさが問題行動につながっています。弱い部分を伸ばし、全体のバランスをよくすることで、できることが増え、困ったことが減っていきます。

自覚しにくい固有覚前庭覚について、前の記事に書きました。
それ以外にも、発達障害があると偏りがちな感覚に、触覚があります。

触覚とは、触って感じる感覚です。

手先、指先、皮膚、身体のいろいろな部分で感じることができます。感覚統合訓練で説明されたのですが、この触覚には「原始系」と「識別系」の2つの働きがあり、その2つのバランスがとれていないと感覚過敏や感覚鈍麻、より強い刺激を求める常同行動などにつながってしまいます。

(「感覚過敏ってなに?」)(「感覚鈍麻ってなに?」)(「常同行動、常同運動ってなに?」)

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原始系」の触覚とは、熱い!痛い!など、危険から身を守るために本能的に備わっている、反射的&防衛的な感覚です。軽い刺激でも身体が反応し、身を守ります。

対して「識別系」の触覚とは、ものを探したり、どんなものかを触って確かめるための感覚です。ある一定以上の強さの刺激で、感じることができます。目で見なくても、触るだけでわかるためには「識別系」の触覚が発達する必要があります。

次男のミッキーは感覚過敏があり、とくに顔周りを触られるのを嫌がります。小さい子はみんなそうかもしれませんが、「鼻ふいて~」「頭ふいて~」「何かついてる~」のたびに、大暴れです。

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 これは識別系の触覚が未発達で、原始系が勝ってしまっているせいなんだそうです。識別系が育っていれば、「鼻をふくだけだから痛くない」「ママがふいてくれるから嫌じゃない」「鼻が垂れたままだと気持ち悪い」とか、いろいろなことを認識して、「触られたら嫌」という原始系の反応を抑え込みます。識別系が育っていないせいで、「とにかく触れるのは嫌!」と逃げたり攻撃したり、過剰に防衛反応が出てしまいます。

他にも識別系が未発達だと、身の回りのあらゆるものを触りたがったり、同じ毛布など特定の刺激に執着したり、という行動をとります。赤ちゃんはみんなそうですね。

生まれたばかりの頃は、原始系の触覚しかありませんが、成長するにしたがって徐々に識別系の触覚が発達し、本能的な反応をする前に、識別系によって危険性を判断することができるようになります。ここが、発達障害の子供は育ちにくいんですね。

識別系の触覚を育てるには、箱の中などに見えないようにおもちゃを入れて「これ、な~んだ?」と当てっこ遊びをするといいそうです。感覚過敏を和らげるには、いろいろな感触のものを触らせたり、くすぐりっこやベビーマッサージ、ボールの当てっこなどがおすすめ。遊びを通して、触られても嫌じゃない、楽しい触り方があるというのをわかってもらえるといいですね!